ネット販売をはじめる会社におすすめするECサービス
リアル店舗で販売をしている会社がネットでも販売を行うのは当たり前になっていますが、最近では製造業で受託生産をしていたところがオリジナル商品を開発して直接ネットで販売をしたり、これまで商社に卸していた製品を自社ブランド商品に仕立ててネットで直販したりということが増えてきて、新しくネット販売をしたい会社がどんどん増えている状況です。
この記事ではこれまで販売の経験がない会社がネット販売をはじまるときにはどうすればいいのか、これまでリアル店舗だけでネット販売をしてこなかったからどうしたらいいのかわからない、といった方に向けて、ネット販売の種類と方法について書きます。
Contents
ネット販売の種類
ネット販売とは
そもそもネット販売とはインターネットで販売をすることです(そのまんまですね、すみません)。必ずしもECモールやネット決済だけをいうのではないということです。Webサイトのフォームで注文を受け付け、振込や代引で支払いをしてもらうのも広義ではネット販売ですが、最近ではカード決済や電子マネー決済が一般的です。また、自社サイトを持たずに商品をマーケットに出品するのもネット販売といえます。
ネット販売の分類とおすすめ
きっちりと分けられない部分もあるのですが、ざっと分類すると下記のようになります。
- ネット販売
- 自社ECサイト
- 注文フォーム(振込、代引き)
- フルスクラッチ
- ASP
- 有料ASP(ショップサーブ、MakeShop)
- 無料ASP(BASE、STORES)
- パッケージ(ecbeing、コマース21)
- オープンソース(EC-CUBE)
- クラウド(shopify)
- ECモール
- テナント型(楽天、Yahoo!ショッピング)
- マーケットプレイス型(Amazon)
- フリマ(メルカリ、ラクマ、ヤフオク!)
- 法人取引
- 越境EC
- 自社ECサイト
これらのうちネット販売をこれからはじめるということであれば、おすすめは自社ECサイトのASP(有料・無料)か、ECモール(テナント型・マーケットプレイス型)になります。ASPかECモールであれば初期費用をあまりかけずに、スピーディにはじめることができるからです。なのでここでは自社ECサイトのASPとECモールについて解説します。
いちおうおすすめしない理由をさらっと書くと(読み飛ばしていただいても構いません)、フルスクラッチというのは決済も含めてプログラムをイチから構築する方法で、セキュリティを考えてちゃんとやろうと思ったら何百万も何千万も何億もかかってしまいますし、パッケージは在庫管理や基幹システムとの連携まで含める大きな話になりますし、オープンソースとクラウドは制作会社に依頼することになりますが初期費用が高くなるためトライには不向きですし(次の段階としてはありですが)、フリマや法人取引、越境ECはまた違う話なので、これらは機会があれば別で書きます。
ASPを利用してECサイトを作る
ASPとは「アプリケーションサービスプロバイダ」(Application Service Provider)の略で、本来はインターネット上で動くアプリケーションを提供する事業者のことですが、いまではインターネット上で動作するサービスのことを指しています。上記のサービスでは提供会社のサーバー内でECサイトを運用するので、サーバーを用意する必要はありません。有料と無料とに分けていますが、無料ASPでも有料プランがあるので、厳密な分類ではありません。ひと昔まえまでは有料ASPしかなかったのですが、最近は無料ASPが出てきて、テレビCMなどの影響もあり無料のものを利用する会社が増えています。
自分のお店を持てるというのがこのASPサービスのメリットですが、デメリットとしてはまったく売れないリスクがあるということです。有名店では開店してすぐに繁盛することもあるでしょうが、そうでなければお店を作っただけではなかなか人が訪れてくれないので、Webサイトからの誘客やECサイト自体の集客、Web広告なども必要になってくるでしょう。
有料ASP
一般的にイメージする「自社ECサイト」はこれだと思います。代表的なサービスはカラーミーショップ、ショップサーブ、MakeShop、futureshopなどです。
多くのサービスでは初期費用と月額利用料、また決済代行サービスを別で契約する必要があり、決済手段に応じて決済ごとの手数料がかかります。サイトのデザインはテンプレートから選ぶこともできますし、自由に作り込むこともできます。自由度が高いのがメリットですが、オリジナルのデザインにするときには制作会社に依頼する必要があるでしょう。制作費用は内容やボリュームによりますが、おおよそ50〜150万円程度です。
このサービスはいろいろありどれを選べばいいか迷うと思いますが、確認するポイントは初期費用と運用費用、デザインテンプレートの種類です。デザインについてはそれぞれの導入事例を確認するのがいいでしょう。制作会社に依頼する場合にはどのサービスを利用するかは任せることになるでしょうが、決済手数料がいくらかかるかはしっかりと確認してください。制作会社には依頼せずに自分でやってみるのであれば、カラーミーショップやMakeShopをおすすめします。本格的にやりたい場合には拡張性のあるfutureshopがおすすめです。
無料ASP
比較的新しいサービスで、代表的なものではBASE、STORESなどです。無料ではじめることができますが、有料プランもあります。有料プランになると月額利用料がかかるかわりに決済手数料が下がります。はじめのうちは無料ではじめて、それなりに売上が上がってくれば有料プランに変更するのがよいでしょう。前述の有料ASPに比べてあまりカスタマイズができないので、商品や販売方法によっては不向きなものもあるかもしれません。メリットとしてはとにかく安く早くできるということです。手早くやれば1日くらいでオープンさせることができます。
ECモールに出店・出品する
インターネット上の巨大なショッピングモールの中に出店または出品する方法です。このメリットとしては、ある程度は売れるということです。自社ECサイトであれば誰も来ない可能性がありますが、モールであれば集客はすでにできています。よっぽどの商品でなければ、それなりには売れるでしょう。デメリットとしては10〜15%程度の販売マージンが取られることです。利幅が少ない商品であれば販売価格を高めに設定する必要があり、そうなると他店との競争に負けてしまう、ということが考えられます。ある程度の売上まではECモールで販売し、どこかのタイミングでASP型の自社サイトに切り替えるのがいいかもしれません。デメリットとしてモール内からコーポレートサイトに誘導できないということもあります。
テナント型ECモール
楽天やYahoo!ショッピングがこれにあたります。モールの中に自社のショップを持てるのがテナント型です。デザインの自由度は低く、キャンペーンやポイントなどはモールのやりかたに従う必要があります。いろいろ不自由はありますが、商品力さえあればそれなりに売れることが最大のメリットでしょう。
楽天は初期費用と固定の月額出店料、さらに売上に応じてかかる費用がなんだかんだとかかります。Yahoo!ショッピングは初期費用も固定費用も売上ロイヤルティも無料と謳っていますが、ストアポイントやアフィリエイトにかかる費用を負担しなければいけないので、実際には売上に応じて費用がかかります。どの程度かかるかは「料金・費用について」のページで確認できます。
とりあえずやってみようというノリであればYahoo!ショッピングではじめてみることをおすすめします。それなりに準備してしっかりとやりたいのであれば楽天をおすすめします。出店は誰でもできますが、社内にスタッフがいない場合には、出店を支援してくれるサービスもあります。
マーケットプレイス型ECモール
Amazonがこれにあたります。テナント型では自分のショップを作ってその中で商品を販売しますが、マーケットプレイス型では自分のショップというものはなく、商品だけを登録・販売します。会社の情報や送料の説明ページなどはありますが、楽天やYahoo!ショッピングのようなショップの店構えではありません。なので完全に商品勝負となります。商品の写真や説明文で差別化を図ることになります。固定費は数千円程度ですが、販売マージンがかかります。
ECモール出品代行サービス
弊社では楽天やYahoo!ショッピングで販売をしてみたいという方に向けて、「ネット販売まるごと代行サービス」として弊社が運営するmiicha.で販売を行っています。楽天、Yahoo!ショッピング、Amazonのモールへの商品登録と販売管理を代行するサービスです。ネット販売にトライしてみたいという方には最適なサービスです。
ネット販売代行サービスについて詳しくは下記からお問い合わせください。
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おわりに
ひとくちにネット販売といっても方法はさまざまです。なにを売るか、いくら売りたいかによって利用すべきサービスは変わってきます。またネット販売をはじめてからもデータを見ながら改善を繰り返す必要があります。これはリアルでもネットでも同様です。
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