結局SEOと広告とどちらがいいのか

Webサイトを見つけてもらうのにもっとも重要なことは検索エンジンの検索結果で上位(できれば3位以内)に表示されることです。検索上位を狙うための方法は2つあり、それがSEOと広告です。SEOとは自然検索(オーガニック・サーチ)で上位表示されること、広告はキーワードに入札するリスティング広告です。ではプロモーションとしてどちらの施策が優れているのか。この記事ではSEOと広告について解説します。

SEOとは検索エンジン最適化のことで、もともとはGoogleに拾ってもらうためのWebサイトの作りかたのことでしたが、最近ではそれを踏まえたうえでどのようなコンテンツがあれば上位表示されるのかも含めてSEOといっています。私はこの言い方は誤解を招くので、「キーワード集客」という言い方を提言していますが、ここではわかりやすくSEOという言葉を使います。

SEOのメリットとデメリット

コンテンツを充実させてGoogleに拾ってもらうためには、狙うキーワードに特化したページを作成する必要があります。ニュース、ブログ、コラム、実績、FAQなどです。ただページがあればいいというわけではなく、ユーザーにとって価値のある内容でなければなりません。有用を評価するものとして「E-A-T」があります。これはGoogleが独自に定めた良質なウェブサイトを評価する基準を定めたもので、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)からなる3つの評価基準の頭文字をとって言葉です。良質のコンテンツがあり上位表示されればコンスタントに集客でき、なにより書けば書くほどコンテンツがサイトの資産として蓄積されていくことが最大のメリットです。

SEOのデメリットとしては良質なコンテンツを書くための制作費がかかるということです。社内の営業ツールなどすでにコンテンツがあるのであればそれを公開すればいいのですが、イチから書くとなるとけっこう大変です。コラムのように読み物にするのであれば、ちゃんと読ませる文章でなければいけません。そういう人材がいない場合には外部に発注することになりますが、専門性の高いコンテンツを外部のライターが書けるのかという問題もあります。導入実績や制作実績の場合でもクライアントに協力を依頼するなど手間がかかります。

もうひとつのデメリットとしては、効果が出るまでに時間がかかるということです。記事を週に1本ずつアップしたとしても、それで集客ができるようになるまで、半年から1年くらいはかかります。いったん上位表示されればしばらくは続きますが、それまでは地道に続けるしかありません。なので、すぐに見てほしい新製品や時事的なものを見てほしいときには、SEOは使えません。ただ、すでにキーワードでじゅうぶん集客できているサイトであれば、投稿してすぐに反応があることはあります。

Web広告のメリットとデメリット

Web広告には検索エンジンの検索結果に表示させるリスティング広告、InstagramやTwitterに表示させるSNS広告、Webサイトの広告枠に表示させるディスプレイ広告、YouTubeに表示させるYouTube広告などがありますが、今回はSEOとの比較なのでリスティング広告について説明します。

リスティング広告は「中古車」など自社の商品サービスに関連するキーワードに入札し、検索結果に表示されるもので、検索連動型広告やPPC広告ともいわれます。URLの頭に「広告」のラベルが付いているのでどれが広告かはすぐにわかります。このリンクをクリックすると広告主に課金される仕組みで、クリック単価は50円〜400円くらい、高いものになると数千円のものもあります。入札なので競合が多いものはクリック単価が高くなります。

リスティング広告に限らずWeb広告のメリットは低価格から始められるということです。テレビCMや新聞、雑誌など従来の広告は最低でも数十万円がかかりましたが、Web広告は数千円でも行うことができます。また、代理店に依頼しなくても自社で直接できるということもメリットかもしれません。代理店に依頼する場合には相場として手数料が20%かかります。また代理店としての最低出稿価格があるため、手数料を含めて20〜30万円くらいは必要になります。それでもマス広告と比較すると低価格といえるでしょう。ただ、SEOはそれ自体に費用はかかりませんが、広告は費用がかかるので、デメリットと感じられるかもしれません。

SEOと比較したときのメリットとしては、即効性があるということです。1日程度で広告を出すことも可能です。またSEOではコンテンツを用意する必要がありますし、記事を書いても上位表示されるかどうかはやってみないとわかりませんが、SEOではお金さえかければ確実に表示されます。さらにサイトには記載していないキーワードから集客することも可能です。たとえば扱っているのは中古車でも、「新車」というキーワードに入札する場合です。

コンテンツSEO リスティング広告
費用
  • すべて社内でやれば外注費はかからない
  • アウトソーシングした場合には外注費がかかる
  • 社内で出稿した場合には広告のみ
  • 代理店に依頼した場合には手数料がかかる
メリット
  • 書いた記事がサイトの資産として蓄積される
  • いったん表示されるようになると継続的に集客が見込める
  • 半日から1日程度で広告が表示される
  • テストマーケティングとして利用できる
デメリット
  • 記事を書き始めてから効果が出るまでに数ヶ月かかる
  • 狙ったキーワードで表示させるにはノウハウが必要
  • 広告をやめると表示されなくなる
  • 販売単価が安いものだと採算が合わない
課題
  • どういう記事を書くのか
  • 誰が書くのか、アウトソーシングするのか
  • 本当に効果が出るのか
  • 社内でやるか代理店に頼むか
  • 分析など運用ができるのか
  • 費用対効果はあるのか

コンテンツSEOとリスティング広告の併用

これまでコンテンツSEOとリスティング広告と比較してきましたが、どちらか1つを選択しなければいけないものではありません。たとえばBtoB企業が新しいソリューションサイトを立ち上げる場合には、コンテンツSEOのための記事を書きつつ、効果が出るまではリスティング広告を行い、自然検索でそれなりに出るようになったら広告費を見直すという運用をおすすめします。

おわりに

SEOと広告について一般的なケースで書きましたが、業界や目的によってもさまざまな使い方があります。それぞれのメリットとデメリットと考えたうえで、適切な施策を行うことが重要です。またこの記事では書かなかった他のWeb広告についてもそれぞれのメリットとデメリットがあります。どれか1つにこだわるのではなく、広くプロモーション施策を検討することが大切です。

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