USPで考えるコーポレートサイトの良いキャッチコピー
コーポレートサイトのトップページにはたいていメインビジュアル(キービジュアル)とキャッチコピーが表示されています。知名度の高い大手企業であれば社名だけで何をしているどういう会社かはわかりますが、会社のことをあまり知らないユーザーに見てもらうことを想定するのであれば、メインビジュアルとキャッチコピーはとても重要な要素です。ファーストビューでこの会社が何をしているところで、どういう強みがあるのかがわからないコーポレートサイトはNGだといってもいいでしょう。
良いキャッチコピーを考える
こんなキャッチコピーはダメ
下記のようなキャッチコピーはよく見かけますが、どこの会社でも付けられそうで、ようするに会社のことをまったく説明していません。なんとなくそれっぽいだけで、無意味です。会社の社是やミッションがこれだから、というところもあるかと思いますが、であればコーポレートサイトのキャッチコピーとして別のものを考えるべきです。
- 地域と社会の未来を創る
- 想いをカタチにする企業
- 人と社会を想像力でつなぐ
- 想像力と創造力
- みんなを笑顔にする会社
※特定の企業のキャッチコピーを書いているわけではなく、なんとなく思いつくものを書いているだけなので、同じキャッチコピーを掲げている会社があれば申し訳ありません。
ではどのようにキャッチコピーがいいのか。そこで参考になるのがUSPという考え方です。
USPとは
USPとはUnique Selling Proposition(ユニークな販売提案)の略です。「競合にはない独自の強み」や「顧客に選ばれる理由」と言い換えてもいいでしょう。USPで重要なのは顧客視点ということです。なのでキャッチコピーとUSPはイコールではありません。キャッチコピーにUSPが必須というわけでもありません。ただ、知名度のそれほど高くない企業であれば、USPを意識したキャッチコピーにしたほうがいいでしょう。繰り返しますが、USPではないキャッチコピーが悪いということではありません。
USPなキャッチコピー
- 日本一広いテーマパーク(ハウステンボス)
- 100人乗っても大丈夫(イナバ物置)
- お、ねだん以上。ニトリ(ニトリ)
- 10分の身だしなみ(QBハウス)
- 結果にコミットする(ライザップ)
USPではないキャッチコピー
- i’m lovin’ it(マクドナルド)
- 今日を愛する(ライオン)
- よろこびがつなぐ世界へ(キリン)
- やっちゃえ日産(日産)
- 創造で、想像を超える。(中外製薬)
3C分析でUSPを見つける
自社のUSPがわからないという場合には、3C分析が有効です。3C分析とは3つのC、すなわち「Customer(顧客)」「 Competitor(競合)」「 Company(自社)」を分析するもので、顧客のニーズと自社の強みとが一致し、かつ競合がそこに参入できない領域となる「市場機会」を見つけるためのフレームワークです。3C分析については下記のコラムをご参照ください。
USPをキャッチコピーに落とし込む
USPが見つかったら、つぎにそれをキャッチコピーにします。キャッチコピーの作り方としては、まずUSPから顧客のベネフィットに落とし込むことが必要になります。
- USP(商品サービスの強み)
- わかりやすくいうと
- ベネフィット(顧客にとって何が変わるのか)
たとえばヘアカット専門店QBハウスではカットのみ10分で1,200円というサービスがUSPです。わかりやすくいうと、すぐに安く散髪できるということです。髪を切るというと事前に予約して1時間ほどかかるので休日に時間をとって行くものですが、10分で切ることができるので、サラリーマンであれば仕事中に寄ることもできます。たとえば大事な商談の前に身だしなみを整える感覚で髪を切ることができるのです。そして生まれたキャッチコピーが「10分の身だしなみ」です。
おわりに
キャッチコピーはコーポレートサイトで自社のことを知ってもらう重要な要素です。キャッチコピーを含めてコーポレートサイトの制作でお困りのときはご相談ください。
関連ページ
詳しくは関連ページをご覧ください。