ECサイト改善のプロセスと施策
ECサイトの売上をアップしたい、楽天やAmazonnなどECポータルでの売上をアップしたい、というときに考えられる施策はたくさんあります。それらの施策をすべてできればいいのですが、手間も時間もかかりますし、効果的なものに注力したいものです。このとき、施策を行う順番や方法を間違えると、効果があったのかどうかわからないばかりか、まったく効果がでないということにもなりかねません。改善は正しいプロセスでやることが重要なのです。
改善のプロセス
売上の方程式
これはECに限らずリアル店舗でも同様ですが、ECの売上というのは、アクセス人数に転換率と平均客単価をかけることで求めることができます。できますというか、売上とはこういうものです。
アクセス人数 x 転換率 x 平均客単価 = 売上
いちおう転換率を説明しておくと、転換率というのはWeb業界風にいうとコンバージョン率ですが、訪問者の何パーセントが購入にいたったかの割合のことです。たとえばサイトに10,000人が訪問して、そのうち100人が購入した場合には転換率は1%となります。平均客単価は言うまでもありませんが、1人の購入者が平均していくらの商品を買ったかです。さて、上記の方程式で、アクセスした人が10,000人いて、そのうち100人が購入して、平均客単価が1,000円だった場合の売上がどうなるかを見てみましょう。
10,000人 x 1% x 1,000円 = 100,000円
売上を倍にする方法
さて、毎月の売上が10万円のECサイトがあったとして、倍の20万円にするにはどうしたらいいでしょうか。組み合わせを無視すると次の3パターンが考えられます。アクセス人数を倍にするか、転換率を倍にするか、平均客単価を倍にするか、の3つです。
20,000人 x 1% x 1,000円 = 200,000円
10,000人 x 2% x 1,000円 = 200,000円
10,000人 x 1% x 2,000円 = 200,000円
この3パターンのうち、難易度が高いものはどれでしょうか。普通に考えて、平均客単価を倍にするのは難しそうです。商品価格を倍にするのは現実的ではありませんし、まとめ買いをしてもらうのも容易ではありません。アクセス人数を倍にするのもなかなか大変です。現時点で1万人が来てくれているところに、追加で1万人に来てもらうわけですから、不可能ではないにしても、それなりに時間はかかりそうです。この2つに比べると、転換率を上げるのは簡単そうです。たった1%上げるだけなのですから。
売上アップのポイントは転換率
実際、ECサイトの改善でもっとも取り組みやすいのは転換率のアップです。ある程度の売上を上げているサイトであれば転換率を上げるのも大変ですが、はじめたばかりのサイトや、販売がふるわないサイトであれば、まず改善するべきなのは転換率です。一般的にECサイトの転換率は1〜5%くらいといわれています。現状の転換率が1%くらいであれば、売上を2倍、3倍にするのはそれほど高い目標ではないのです。
まずは転換率アップを目指す
改善のプロセスを考えても、たとえば転換率が低いままでむやみやたらにアクセス人数を増やしても、ザルで水をすくうようなものです。どうせアクセス人数を増やすのであれば、まずは転換率をアップさせてからやることをおすすめします。
改善の施策
ここでは具体的な施策として考えられることを挙げていきます。店舗や商品の知名度、ブランディング、取り扱っている品目などによって効果はまちまちなので、自社に合った施策を行う必要があります。また、いろいろな施策を一気にやってしまうと効果がわからなくなるので、ひとつずつ行うことが重要です。
転換率を上げる
- 商品画像のクオリティを上げる
- 商品説明を詳しくする
- ユーザーの声を紹介する
- 送料を商品価格に含める
アクセス人数を増やす
- Web広告を行う(リスティング広告、ディスプレイ広告、SNS広告)
- メルマガを配信する
- SNSを運用して誘導する
- キーワード検索で集客する
平均客単価を上げる
- セット商品を作る
- 季節やイベントの商品をまとめる
- 関連商品を掲載する
おわりに
施策については実際にどうすればいいの!という感じだと思います。私たちはECサイトの制作だけではなく、実際にECサイトを運営し、ECモールに出品代行を行い、改善のノウハウを日々蓄積しています。ECサイトの改善でお悩みのかたはぜひご相談ください。
公開日:2022年7月5日(火曜日) 更新日:2022年8月16日(火曜日)
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